
FEEL Doフォーラム 2024
『ともに考え、ともに創ろう、福祉コミュニティ』実践報告会
2024年12月5日に、FEEL Doフォーラム2024「ともに考え・ともに創ろう、福祉コミュニティ」実践報告会を開催いたしました。
当日は33団体からのご参加がありました。ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。
閉会後にいただいたご感想の一部をご紹介します。
■どのテーマも非常に興味深く聴かせて頂きました。防災や住民主体など、自分自身が強く関心のあることにつながっており、大変勉強になりました。目の前のことに忙殺されそうになっていますが、広い視野で社協以外の方の実践を聞くことの大切さも再確認しました。こうした学びの場を提供していただけることに大変感謝しています。
■何を真ん中に据えるかを地域(住民)も専門職もいっしょに、寄ってたかってコミットしながら、真円のサークルをつくっていくための目線合わせや過程、手立てづくりで手を携えていくことが大切だよな~、をつくづく痛感しました。
■若年層をはじめ担い手確保の課題があり、地域活動へのすそ野を広げる取り組みとして「食育×防災」は身近に感じるテーマですごく参考になりました。
■「和みバッグ」を訪問時にコミュニケーションツールとして活用されているところが、とても素敵だなと思いました。もし私が訪問される立場になって考えた時に、手作りバッグがあった方が確かに会話も広がりやすいなと感じましたし、信頼関係も築きやすくなると思いました。また、ただプレゼントするのではなく、5種類から選んでもらうなど、細かなところまで相手に寄り添って考えられているところが印象に残りました。
■篠原さんからの事例報告「個別避難計画」について、本市でも会議体が発足し今後のそれぞれの機関の役割が明確にされていくものと思われますが、「いかに実践につながるか」が大切だと思いますので、平時から計画を基に実践的な活動を展開しているケースなどがあればまたお聞きしたいと思います。
■千川原さんのお話し(広域災害への備えと災害中間支援組織)では、外部団体の特徴や得意とするところを事前に知っておくことも必要だと感じました。社協がつながっておくことで住民が安心して使えるようになるのかと思いました。また、訓練の在り方も改めて考えることができました。
■宮道喜一氏の「顕在化した社会課題だけでなく、社会課題化する前の”困りごと”を見つめる」という言葉にハッとしました。社会課題化する前に困りごとについて気付くということの大切さに改めて気づかされました。
■鳴海先生のお話(福祉有資格者が減少することで私たちの仕事って変わる?)で、地域のワーカー育成という観点が非常に共感できました。専門職以外による地域や福祉の課題への関わりについて、地域住民だけでなく専門職側も意識を変えていく(自分達だけで取り組むことの限界を認識する)ような関わりの必要性、難しさを感じています。
福祉コミュニティづくりに取り組んでいる皆さんと、今後もともに考え、アイディアを共有しながら、取り組みを進めていけるような事業を推進してまいりたいと考えております。
今後ともよろしくお願いいたします。
開催概要
日本でも世界各国でも、社会全体で抱えているものの解決できていない問題はたくさんあり多様化、重度化しています。自然災害、少子高齢化、労働不足、環境汚染、医療や福祉の未整備、インフラ老朽化、生活困窮、ジェンダー、いじめなど私たちの身近には本当に多くの課題があります。
日本では、こう言った課題の解決と地域共生社会の実現に向けた取り組みが叫ばれています。すでに複雑化・複合化しているケースへの対応を主眼に置いた行政や民間福祉、まちづくり団体などによる支援体制と問題解決への取り組みが多く見受けられます。
地域生活課題の解決に向けて、地域を受け皿に住民を支援活動に巻き込むような方向だけではなく「私・私たちから始まる」ようなソーシャルワーク機能をより発揮する取り組みが必要なのではないでしょうか。これまでも地域ではソーシャルワーカーが、地域生活課題を抱える人が地域で暮らしていけるよう関係者で検討する場を設け、試行錯誤しながら直接的また間接的に様々な支援や取り組みを行ってきました。同時に、予防的視点を持った取り組みも行って来ました。福祉学習機会の提供など無・未関心層へのアプローチも行っています。
今回のFEEL Doフォーラムでは、地域課題の本質や市民の関心事、地域の実情を踏まえ「課題の解決を目指す取り組み」や「人・くらしを中心に捉えたまちづくり」「〇〇から生み出されるつながりや支援の連鎖」「転ばぬ先の杖を自ら準備する」などの取り組みについて、その着眼点や創意工夫について学びます。
●日時 2024年11月5日(火) 13時30分~16時30分
●プログラム
①開会
②リレートーク
「『防災と食』を通して生まれたつながり」【宮城県】菅原 清香/くらしの学びサポートオフィスHumanBeing 代表
防災クッキング教室や防災レシピカレンダー作成など、『防災と食』というテーマのもと活動を推進する中で垣間見えた、地域住民同士・活動に取り組む人同士のつながりづくりについて紹介します。
「輪島からの系譜~地域が/地域でつながる」【鳥取県・島根県】
山下 弘彦/日野ボランティア・ネットワーク 代表
小谷 太喜/社会福祉法人大田市社会福祉協議会 地域福祉課 コミュニティソーシャルワーカー
2007年能登半島地震後、輪島から各被災地に個別訪問の手土産として贈られた「和みバッグ」。地域と地域をつなぎ、被災した地域で人と人をつなぐ活動を受け継いだ大田市での活動、その取り組みの意義とは?
「個別避難計画の策定支援の実践から」【北海道】篠原 辰二/一般社団法人Wellbe Design 理事長
避難行動要支援者に対する個別避難計画策定支援で得られた自治体の職員の声を踏まえ、北海道内において助言している取組のポイントとなる視点について紹介します。
「広域災害への備えと災害中間支援組織」【山形県】千川原 公彦/ウェザーハート災害福祉事務所 代表
近年、複数の自治体が被災する広域災害が目立ちます。令和6年7月豪雨の山形県等を事例に、都市部と農村部・災害ボランティアセンターと地域支え合いセンター等、多角的視点の必要性と課題について考えます。
「地域の課題を共有する地域円卓会議の実践」【沖縄県】宮道 喜一/NPO法人まちなか研究所わくわく 代表理事・事務局長
那覇市における「小学校区まちづくり協議会」と地域の困りごとを社会課題として共有する「地域円卓会議」について、那覇市石嶺小学校区での実践を紹介します。
「福祉有資格者が減少することで私たちの仕事って変わる?」【青森県】鳴海 孝彦/八戸学院大学短期大学介護福祉学科 准教授
社会福祉士、介護福祉士を目指す学生が減少しています。確かな学びを経験してきた人たちが減っていくことは、福祉関係者の仕事の仕方に関係があるのではと考え、減少に歯止めをかける方法について、八戸学院大学短期大学部での取り組みを紹介します。
③フリートーク
④閉会
●開催形式 オンライン
●参加対象
・社会福祉協議会職員
・地域づくりやコミュニティづくりに携わる方
●主催
一般社団法人FEEL Do(代表理事 桒原英文)
大阪府大阪市城東区鴫野西4-9-17-902
電話:080-1811-6568(担当:菅原)
●呼びかけ人
桒原 英文 一般社団法人FEEL Do 代表理事(大阪府)
幸喜 穂乃 合同会社Happy Joy 代表社員(沖縄県)
佐々木 優花 宮城学院女子大学 助手(宮城県)
篠原 辰二 一般社団法人Wellbe Design 理事長(北海道)
白鳥 孝太 社会福祉法人鳥取県社会福祉協議会 鳥取県災害福祉支援センター 災害支援専門官(鳥取県)
菅原 清香 くらしの学びサポートオフィスHumanBeing 代表(宮城県)
千川原 公彦 ウェザーハート災害福祉事務所 代表(山形県)
椿原 恵 社会福祉法人倉敷市社会福祉協議会 統括専門員・地域福祉課 課長主幹(岡山県)
鳴海 孝彦 八戸学院大学短期大学介護福祉学科 准教授(青森県)
宮道 喜一 NPO法人まちなか研究所わくわく 代表理事・事務局長(沖縄県)
山下 弘彦 日野ボランティア・ネットワーク 代表(鳥取県)